1.Basin Street Blues/ベイズン・ストリート・ブルース
 (Spencer Williams)
2. Honeysuckle Rose/ハニーサックル・ローズ
 (Andy Razaf & Fats Waller)
3. Since I Fell For You/シンス・アイ・フェル・フォー・ユー
 (Buddy Johnson)
4. アフリカの月(詞:KURO 曲:西岡恭蔵)
5. When You're Smiling/君ほほえめば
 (Mark Fisher, Joe Goodwin & Larry Shay)
6. Lazy River/レイジー・リヴァー
 (Sidney Arodin & Hoagy Carmichael)
7. Sweet Georgia Brown/麗しのジョージア・ブラウン
 (Ben Bernie and His Orchestra,Kenneth Casey & Maceo Pinkard)
8. Until It's Time For You To Go/アンティル・イッツ・タイム・
 フォー・ユー・トゥ・ゴー (Buffy Sainte-Marie)
9. I Know/アイ・ノウ
 (T.Brooks & J.E.Jennings)
10. Way Down Yonder In New Orleans/遥かなるニュー・オリンズ
 (Henry Creamer & Layton J. Turner)
11. 胸の振子(詞:サトウ ハチロー 曲:服部良一)
12. Bogalusa Strut [Insrtumental]/ボガルサ・ストラット
 (Sam Morgan)
13. What A Wonderful World/この素晴らしき世界
 (Bob Thiele & George David Weiss)


Ann Sally アン・サリー (vocal)
Fredrick Sanders フレドリック・サンダース (piano, Hammond organ)
Richard Moten リチャード・モーテン (bass)
Gerald French ジェラルド・フレンチ (drums)
Eric Traub エリック・トラブ (tenor sax)
Mark Braud マーク・ブロード (trumpet)

Produced and Arranged by Ann Sally

Mixed by Mark Bingham at Piety Street Recording
Recorded by Mark Bingham at Piety Street Recording (except #2 & 9) and Tim Stambaugh at Word of Mouth (#2 & 9)
Assisted by Mike Prado (except #2 & 9)
Mastered by John Fischbach at Piety Street Recording
in New Orleans, Louisiana U.S.A. 2004

  
  
--- Messages for Brand-New Orleans ---
  
ある時、レコード・ショップで誰かが歌う私の昔の歌、”週末のハイウェイ”が流れていた。その涼しげな歌声に、誰だろうとおもってCDを手にすると、とても美しい人だった。アン・サリーのことをこんなふうに知った。

それからしばらくして、おもいがけずアン・サリーから“はじめまして。新しいアルバムの、写真を撮って下さい。”というメールが届いた。New Orleansで医学の勉強をしていること、そしてマーク・ビンガムの新しいスタジオで、地元のミュージシャンたちとレコーディングしたことなどが書かれていて、なんともなつかしいNew Orleansの匂いのするメールだった。

かつてNew Orleans の魔法にかかり、ディープなNew Orleans体験をした私と入れ違いのように、New Orleansに行って暮らし、同じように、あの音楽の巨人たちと出会ったアン・サリー。奇しくも、私とアン・サリーの不思議な縁は、こんなふうに繋がっていた。
そんなアン・サリーの新作、" Brand New Orleans "は、New Orleansに咲く、あの純白のマグノリアのように、気品があり、かつ大胆で、香しい。そして何よりもすばらしいのは、私たちが忘れてしまった繊細で、しなやかな日本人の感性の放つ声で、愛しい歌をうたっている。

今回は、残念ながら写真を撮ることができなかったけれど、もうすぐ逢える美しい人、アン・サリー。遠い昔、二人で一緒にミシシッピーを渡ったかもしれない私のsisterに逢える日を楽しみに。


From Nanaco

http://www.rivernanaco.com

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アン・サリーの歌声に出会ってから、心安らげる時、新しいものに向う心踊る時、僕はアン・サリーの歌声を聴いている。郷愁や記憶が呼び起こされるその声は今まで通ってきた道のりで感じた匂いや景色や出会いを僕の傍らにふんわりと想い返させてくれる。

アン・サリーがニューオリンズという街で出会った人々と時間、そして音楽がアン・サリーの今までの行き方に溶け合って新しい音色がそこに生まれてゆくことを想像するだけでこちらまで喜びに満たされてゆくから不思議だ。より個人的な想いから出発したこのアルバムに満ちている喜びや幸福感は街の素顔の音なんだろうと思う。「When You're Smiling」を聴く時に湧いてくる気持ち。これはきっと世界とつながっている気持ちなんだと感じられる。そしてこの歌声はアン・サリーが暮らしたニューオリンズの人々の笑顔をたくさん含んでいるんだと思えてくる。

そしてこのアルバムのもう一つの魅力は日本のやわらかな良き時代を僕達に感じさせてくれる歌だ。「胸の振子」で唄われている詩に耳を傾ける時、時間の流れはゆるやかとなり、風を感じ、小さな景色のしぐさにも喜びを見つけさせてくれる。立ち止まりながら歩く。そんな時代の心地良さが歌声と共に伝わってくる。

ニューオリンズとアン・サリーの出会いがこのアルバムをとても自然なかたちで生むことになったのも彼女の生き方とニューオリンズに流れる時間と人々の生活が三年の時を経ながら自然に溶け合ったからなんだろうと思う。出会いから生まれた歌やメロディがいつまでも心に響くなんて本当に素敵なことだ。

From 皆川明 (ミナ・ペルホネン)
http://www.mina-perhonen.jp